おへそのおなか


週報最終号 vol.1

 日曜日の夜に更新していきたい需要度外視の週報です。内容は日記とかなんでも。テスト前に部屋の掃除をする要領で、人生の行き詰まりに際してブログ更新に精を出しています。毎週最終号のつもりでがんばります。本当にがんばらないといけないことは他にたくさんあるのですが……。本当にたくさん、あるのですが……。

日記(6/24~6/30)

6/24(日)

 話は土曜日の夜にさかのぼる。怪しげな楽器がひしめき合う狭い部屋、その隙間で大人3人が上機嫌に酔っ払っていた。日付が変わってもなお酔いは加速、その勢いに乗って外へ飛び出し、上ったり、むしったり、すべったり、転がったりと散々に遊んだ。名残惜しさを振り切って解散した頃にはほとんど朝のような時間にーーという話を、その場にいた3人ともが、その場にいなかった古本屋さんにそれぞれ好き好きの時間に報告していた。曰く「バイトリーダーみたい」と。


6/25(月)

 サイゼリヤで困り果てていた。食べたいものが見つからないのである。お腹は空いているけれど、大好きなイカの墨入りスパゲッティを見てもなぜだか心が踊らない。散々悩んで、ほうれん草のソテーと真イカのパプリカソースを注文した。食事が揃って伝票を置く時、いつもなら「ご注文は以上でお揃いでしょうか」と聞く店員さんがこの時は何も言わなかった。こういう些細なルーティーンの崩れが気になってしまうのでまごまごしながら食べた(店員さんに不満がある訳ではない)。

 まごまごの余波か、駐輪場で横に停めてあった自転車を倒してしまった。でも、ひとつ文句を言うと、スタンドのストッパーをかけていなかったんだよな。ストッパーをかけていない自転車はよく見る(そして倒す)んだけど、面倒くさいんだろうか? うっかり忘れているんだろうか? 何はともあれごめんなさいの気持ちで自転車を起こし、どうなんですかの気持ちでストッパーをかけておいた。持ち主が非ストッパーの常習者なら、自転車を出そうとする時にストッパーがかかっていることに気付くはず。そして私に謝罪するのだ、「自転車を倒させてしまってごめんなさい」と。私は応える。「今後は気を付けるように」


6/26(火)

 涼を求めて図書館に行ったら、まだ冷房がついていなかった。公共施設っぽい温度だった。じわじわと汗ばみながら本を読んだ。

 帰宅後、暑さに耐えきれず冷房試運転の儀を執り行った。26度だと涼しすぎて、27度だとすこし暑い。27度に設定してサーキュレーターを回すといい感じ。友達と電話をしたんだけど、冷房とサーキュレーターとアロマディフューザーを一気に稼働させていたのでうるさかったかもしれない。試運転をやめられないまま寝てしまった。


6/27(水)

 佐川急便からの電話で目が覚めた。注文していたながいひるTシャツが届いたのである。受け取りついでにポストを開けたらうれしいものも届いていた。るんるんだ。さっそく開封しようと思ったんだけど、なんだか急に眠くなってしまい、袋を抱きしめたまま床で寝た。

 昼になってようやく本覚醒。Tシャツを着てみた。やばい。やばいぞ。好んで購入したので当然Tシャツ自体はとてもかわいいんだけど、どうにも主張が強い。これを着て町を歩いている自分を想像すると面白い。今度ながいひるに着ていこう。オフィシャルグッズだ。

 昼過ぎに電話。心臓がいやな脈の打ち方をした。


6/28(木)

 スーパーで買い物を済ませ、駐輪場に向かってぎょっとした。私の自転車の周りで、大学生らしき男女6名が談笑しているのである。休み時間にトイレから戻ると私の席にギャルが座っていた時のあの感じを思い出して背筋が冷える。今週は自転車運が最悪だ! それでも勇気を振り絞り、スススと男女の間に割って入る。不審者の侵入に男女の会話が止まる。気まずい。さっさと退散したいのに、自転車を出そうにも、隣の自転車が寄りすぎていて叶わない。仕方なく隣の自転車をややずらす。多分、そのグループの誰かのものだったのだろう、さらに妙な空気になった。やっと自分の自転車を出す。先ほど隣の自転車を寄せたせいで生じてしまった不自然な間隔を正すべく、一旦自分の自転車を置いて、その自転車を適切な位置に戻す。全員が無言。無限にも感じられる時間。顔を覚えられては大変だとうつむいたまま退散。私がいなくなった後で、私の悪口を言うんだろうか。妖怪自転車整理とか。


6/29(金)

 数年ぶりに大病院へ。施設が清潔で驚いた。地元の陰気な大病院とは全く雰囲気が違う。大して待つこともなく受診。前は1時間以上待ったような気がするんだけど、今や病院は待つところではないのかしら。担当医の後ろに研修中と思しき男の子が居て、私が何か話すたびにうんうんと深く頷いていた。そうするしかないよな、と思った。

 帰る途中にすごい雨が降った。たまには濡れるのもいいかとそのまま自転車を漕いでいたら、雨脚は落ち着くどころか激しさを増す一方で、ほとんど殴られているみたいになった。泣き虫も強がりもきれい好きも汗っかきも全部ないまぜにするやさしい殴打。パンツまで濡れた。気付いたんだけど、パンツって、濡れ始めはやばい気がするんだけど、ぐしゃぐしゃに濡れてしまったら本当にどうでもよくなる。おしっこ漏らしても変わらなさそう。ばれないだろうし。

 家に着いた頃にはすっかりずぶ濡れで、袖どころか全身をぞうきんにして絞れそうだった。歩くたび靴底にたまった水をぐちゅぐちゅと踏みつぶす感覚が懐かしい。部屋の前ではカナブンが裏返しになっていた。つついてもひっくり返しても動かない。死んでいた。死の手触りはいつも乾いている。

 部屋に入ってすぐ何もかもを脱ぎ「ハライチのターン」を聴きながらお風呂に入った。張りすぎたお湯がざぶんと溢れた。


6/30(土)

 食べたいものが周期的に変わる。すこし前まではずっとたまご焼きを食べていたけど、たまご焼きの周期が終わった。今はコーヒー牛乳だ。ネスカフェの無糖コーヒー、安い分ストレートだとちょっと厳しいけど、牛乳と混ぜるとちょうどいい。飲みすぎるのですぐお腹が痛くなる。

 『嘘喰い』という漫画が7月4日まで無料公開ということで、ずっと読んでいた。面白い。治安の悪い漫画は好きだ。頭を使わないといけないところも多いんだろうけど、難しいところを都合よく読み飛ばしていたら訳が分からなくなって、結局また前のところから読み返すというのを何回もした。

youngjump.jp

 マウスの調子が悪くなっていたので新しいものを買った。

なんでもあり

パフェと宇宙

 6月28日は「パフェの日」なるものだったらしく、Twitterにもパフェの画像が次々と上げられていた。

 見る分にはきれいなんだけど、食用のパフェが怖い。いっぺんにいろんな味やら食感やらがして、頭が混乱する。その上、アタックの仕方によってはアイスがでろでろに溶けたり、いろんなものがぐちゃぐちゃになったりするのでそれも怖い。食べ方がへたくそなのが悪いんだけど。

 そしてなぜか高確率で下層部に敷いてあるコーンフレーク。なんの業を背負ってあんなところに押し込まれているのか分からないけれど、コーンフレークに辿りつく頃にはいろんなスイーツ汁に浸食されてぐずぐずになってしまっている。ずっとパフェのことを支えていた名脇役だというのに、あまりにも悲しい結末だ。

 そもそもなぜ6月28日がパフェの日なのかを調べてみると、1950年6月28日に巨人の藤本英雄投手が日本プロ野球史上初のパーフェクトゲームを達成したことに由来するらしい。えーっ、野球だったのか。そもそもパフェが「パーフェクト」に因んでいるということを初めて知った。「贅沢な名前」だ。

 とはいえそのビジュアルの良さについては認めざるを得ず、自分では食べないけれど人に食べさせたいものランキングでは堂々の1位だ(2位はない)。おいしそうに食べなくていいから、もくもくと食べてほしい。

 ところでパフェが好きな人って、宇宙旅行に前向きなんじゃないかなと思う。私はパフェも怖いし宇宙旅行も怖い。関係ないでしょうか。どうなんですか。

情報量の多い食べ物メモ

 パフェ、パエリア、シーザーサラダ、肉じゃが、筑前煮、ちらし寿司、酢豚、八宝菜、チンジャオロース、あんかけチャーハン、ジャガイモ入りカレー、カレーもスパイシーでお米にも色や香りがついているカレー、なにかしらのピザ。

読書ゆる記録

『月刊カス』 - マッシュ星川

 岡山でいろいろ(ラップとか)やってるマッシュ星川さんの漫画とエッセイ。自虐的な「カス」ではなく、どこか誇らしげな「カス」。カスのいいとこどり。ゆるいのに中身はなかなか味わい深くて、毎号うっかり切なくなってしまう。マッシュ星川定例会というイベントのおまけ。古本ながいひるでも買えます。

『麦ふみクーツェ』 - いしいしんじ

 絵本のページをめくっていた頃の気持ちを思い出せる小説。へんてこにしか出せないすてきな音。やわらかでしたたかな黄金色。疲れている人とか、疲れていない人に読んでほしい。まあまあ厚い。

麦ふみクーツェ (新潮文庫)

麦ふみクーツェ (新潮文庫)

『整形前夜』 - 穂村弘

 エッセイ集。ハトの交尾の記事に友達が「少しテンションの高い穂村弘」というリプライを付けてくれて、どんなものかと図書館で借りた。わくわくしながら読んだ。格が違った。そりゃそうか。世の中、すごい人だらけだ。「鬼才」が光る文章は妬いちゃうくらいで、取り込んだら脳みそで膨らむタイプの文章だったのでつまみ食い程度で返却した。また読む。

整形前夜 (講談社文庫)

整形前夜 (講談社文庫)

『哲学な日々ー考えさせない時代に抗して』 - 野矢茂樹

 哲学者野矢茂樹さんのエッセイ集。野矢茂樹さんがなんとも言えずたまらなくて、最近よく読んでいる。哲学という、一見さんお断りっぽい分野の入り口をやわらかくほぐしてくれるやさしい文体がいい。メモ:「哲学は実技科目」「光は色が存在するための条件」「文系・理系/現実系・妄想系/妄想系情緒派(文学向き)・妄想系論理派(哲学向き)」

哲学な日々 考えさせない時代に抗して

哲学な日々 考えさせない時代に抗して

『<ルポ>かわいい! 竹久夢二からキティちゃんまで』 - 青栁絵理子

私が考える「かわいい」の反対語は、「醜い」でも「美しい」でもなく「戦争」だ。少女たちがひそかにかわいい物を愛でる行為そのものが、非暴力の「非戦の闘い」だったのだ。(16頁)

 最近、泣きのポイントが「かわいい」になっている。思わず泣いてしまった。自分でもよく分からない。かわいいの反対語が戦争って、ぐっときちゃった。

〈ルポ〉かわいい!  竹久夢二からキティちゃんまで

〈ルポ〉かわいい! 竹久夢二からキティちゃんまで