おへそのおなか


2019年1月7日 明日の自分を買いかぶる

 昨日、実家から戻ってきた。親に持たされた大量の物資、それから現金。細く自立はしたつもりでいたけど毎日の食事が豆腐じゃそうも言えないんだろうか。分からない。父に5,000円札をおつかいに持たされた時はびっくりした。久しぶりに5,000円札なんて持ったからだ。「実家でずっと住んでもいいんだよ」と言う母の言葉はいつまでも幼稚なままな自分に対する願いにも聞こえた。

 実家にいる間は寝転がっているだけでよかった。食事も洗濯も母が担った。テレビをつけるたびに私がauのCMと作為的な番組構成に文句をつけるのでテレビもつかなくなった。錦織圭選手のテニスの試合は観た。母がファンらしい。母は同郷というだけでWOWWOWの契約までして応援する理由になるらしい。幸せそうでいいなと思う。以前は無節操に「健康」と番組欄にあるものを録画して観漁っては眉唾物の知識とそれが役立たない証拠である脂肪とをふくふくと蓄えていたが、兄が苦言を呈したらしく、それは収まっていた。他人だし、好きにしてくれと思う。

 実家は案外心地よかった。私が休職していることが伝わってはじめての帰省だったが、気を遣ってくれたのだろう、あれこれ詮索されることもなく、ただぼーっと過ごした。妹に渡した倍以上のお年玉を兄からもらった。兄は私より稼いでいるので遠慮もせずにいただいた。お金なんてある人からもらえばいいのだ。昨日は父に甘えて車で送ってもらった。焼肉屋に行った。自分はそんなに焼肉が好きではないなと思った。デンタルフロスを念入りにした。

 今日は朝の9時30分に病院を予約していて、8時に目が覚めたんだけど、どうしても起き上がれなくてそのまますっぽかしちゃった。もう一回寝た。また14時に別の病院の予約をしていた。どうして今日こんなに予定を入れてしまったんだ。実家から戻ってきてすぐなんて怠惰に過ごすに決まっているじゃないか。もうこのまますっぽかしてやろうかしらと思う気持ちをなんとか振り払い出かけた。兄のお年玉で治療代と薬代を払った。仕事はいよいよ辞めることになりそうだ。今年のうちに岡山も離れることになるだろう。次はどこで暮らすのかしら。何もわからない。だけど案外、絶望のふちという気持ちでもない。ただなんとなく時が過ぎたり、急に死んだりするのだろう。なんとかやっていこうと思っている。